いやね、終わりましたね。
最後のステージ、終わりました。
さっきまでそこにあった世界が
数時間後には消え去ってて、
なんだか切なくなりますね。
で、懺悔というのは 他でもない。
結局、3ステージ連続で下側奥の
ハケ口のパネルを蹴りました。
斎藤が前を向くシーン、
「よし!」「行くか!」「おうよ!」
の後、僕らは意気揚々と去りますが
どうしても脚が当たっちゃいました。
舞台班さん、
毎回確認させてごめんなさい。笑
でもね、あそこはどうしても
足元なんて気にできる瞬間では
なかったのです。
もちろん、役者たるもの
パネルを蹴らないようにするのは
当たり前ですが、
足元のパネルよりも大事な存在が
目の前にいたのです。
彼との回想のシーン。
いつもであれば、
「俺、すっげー楽しかった」
「俺も」
と繋がるシーンでした。
ところが、今回最後のステージでは、今までの役について後輩と悩んだ夜や仲間たちと遅くまで脚本を読み込んだ思い出がそうさせたのか、
「俺も楽しかった!」
という言葉が飛び出していました。
それは確かに青木の言葉だったのですが、同時に僕の思いでもありました。
1ヶ月間、後輩に教え、後輩から学んだ全てのものに対する気持ちがあの台詞に込められていたことを舞台上から去った後、感じました。
パネルを蹴飛ばしながらも
力強く去った僕が
舞台裏で彼と交わした
強く熱い握手は忘れません。
楽しむとは何か、
改めて悟る公演になりました。
もう、小ホールには
彼らの生きた世界はありません。
でも、僕はあの世界で生きていた彼らのあの言葉たちは本物だと思います。
青木に100%近づけたと胸を張って言えるわけではないですが、彼の言葉を僕の生きた体と声を通して皆様にお届けできたのであれば本当に光栄に思います。
彼の言葉、
「つくりものが本物を越えられないなんて、そんな決まりないですよ。」
僕が演技に迷ったときは
きっと彼がそう語りかけてくれると
信じています。
つらつらと深夜テンションで
書きました。
明朝に読み返した自分が、恥ずかしさのあまりじたばたするのが容易に想像できますね。笑
ま、これもまた
僕の気持ちの一部ということで。